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当院は 日本甲状腺学会 認定専門医 施設です。

糖尿病、甲状腺疾患の専門医
なかやまクリニック

甲状腺の検査
Thyroid Inspection

甲状腺の検査には以下のようなものがあります。

検査の種類検 査 名
血液検査 甲状腺機能検査
甲状腺自己抗体検査
甲状腺腫瘍、甲状腺癌の検査
甲状腺超音波検査 甲状腺超音波検査
画像検査 CT検査 MR検査 シンチ検査
細胞診検査
病理検査
吸引細胞診

血液検査の種類

甲状腺機能検査

フリーT3、フリーT4

甲状腺ホルモンには、T3(トリヨードサイロニン)とT4(サイロキシン)の2種類あります。 この値が高いときは甲状腺機能亢進(甲状腺ホルモンが過剰)で、低いときは機能低下(甲状腺ホルモンが不足)です。 甲状腺ホルモンの大部分は血液中の蛋白と結合していますが、実際に作用するのは結合していない遊離(フリー)のホルモンです。そのため、最近ではほとんどの場合、フリーT3、フリーT4を測ります。 T3の大部分はT4から体の中でつくり変えられ、普通T3とT4は平行して変動しますので、特殊な状態を除いて甲状腺ホルモン検査ではフリーT4のみ測定で十分です。フリーT3は変動が大きいため必要ありません。

甲状腺刺激ホルモン( TSH )

TSHは、脳下垂体と言われる臓器から出るホルモンです。TSHは甲状腺にある受容体に結合して刺激し、甲状腺ホルモンの産生・分泌を亢進させます。甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)では、TSHは抑制され低下します。一方、甲状腺機能低下症ではTSHは増加します。 甲状腺機能は、ほとんどの場合、このTSHとフリーT4の2種類で十分把握できます。

 フリーT4(,フリーT3)TSH
甲状腺機能亢進症
(過剰状態)
甲状腺機能低下症
(不足状態)

 

甲状腺自己抗体検査

バセドウ病や橋本病は自己免疫による病気です。免疫は、体内に入ってきて自分以外のもの(ウイルス、細菌、カビなどの微生物や他人の組織)を排除しようとする働きをいいます。自己免疫とは自分の体につくった免疫をいい、その結果、悪影響を及ぼす病気を自己免疫疾患といいます。甲状腺にも多くの自己免疫が知られています。

TSH受容体抗体( TRAb、TB I I )

バセドウ病では甲状腺にあるTSH受容体に対する抗体(免疫物質)ができ、その抗体がTSH受容体に結合してTSHと同じように甲状腺を刺激して、甲状腺ホルモンが過剰に産生されます。この原因物質を測定する検査です。バセドウ病ではこの検査が90%以上で陽性になり、バセドウ病の診断に必要な検査です。 診断後は毎月検査する必要はなく、数ヶ月に一度ぐらいで検査して、バセドウ病が改善したか治ったかどうかを判定します。 同様の検査にTSAb(TSH刺激性受容体抗体)というものがあります。これは別の測定技術で検査したものですが、おおよそTRAbと同じものです。

抗サイログロブリン抗体(抗Tg抗体)、サイロイドテスト(TGHA)

甲状腺細胞内のサイログロブリンという蛋白質に対する自己免疫の検査です。 抗サイログロブリン抗体はサイロイドテストをより精密にした検査です。

抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(抗TPO抗体)、マイクロゾームテスト(MCHA)

甲状腺細胞内のマイクロゾーム(厳密にはその中のペルオキシダーゼと呼ばれる物質)に対する自己免疫の検査です。 抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体はマイクロゾームテストをより精密にした検査です。

抗サイログロブリン抗体と抗甲状腺ペルオキダーゼ抗体は橋本病とバセドウ病で陽性になります。甲状腺自己免疫による病気の診断には有用ですが、経過観察のためにはあまり意味はありません。1回測定すれば十分です。

甲状腺が大きい・ホルモン異常がある時の検査
(代表的な場合です、例外もあります)
甲状腺検査機能検査自己抗体検査
びまん性
甲状腺腫
(甲状腺機能)
フリー
T4
TSH抗Tg
抗体
抗TPO
抗体
TRA
b
バセドウ病
(亢進)
陽性陽性陽性
橋本病
(正常)
陽性陽性 
橋本病
(低下)
陽性陽性 

 

甲状腺腫瘍、甲状腺癌の検査

サイログロブリン

甲状腺細胞内の甲状腺ホルモンをつくる時に必要な物質です。 甲状腺の病気、特に破壊があると血液にもれ出てきます。 炎症や良性腫瘍でも高くなりますが、癌では非常に高くなることがあります。 甲状腺癌の診断の手助けになることがありますが、主に甲状腺癌が適切に治療できたかどうかや、再発がないかどうかを調べるときに検査します。

CEA、カルシトニン

CEAは胃癌、肺癌や膵臓癌でも高くなる癌のマーカーです。甲状腺癌でも、頻度は少ないですが髄様癌で高くなることがあります。 カルシトニンは甲状腺でつられるカルシウムの調節ホルモンの1つで、CEAと同様に髄様癌で高くなることがあります。 最も多い甲状腺乳頭癌ではカルシトニンとCEAは高くなりません。

超音波検査

甲状腺の病気では、まず最初に行われる画像検査です。甲状腺の大きさや、内部構造を観るのに最適な検査です。通常、甲状腺専門外来がある医療機関では、受診日に外来で超音波検査を行って頂けます。バセドウ病慢性甲状腺炎(橋本病)の診断に大いに参考になりますし、甲状腺腫瘍の良性・悪性の鑑別には、超音波検査での形状はもちろん、内部の血流を観るエラストグラフィ(elastography) を行ったりして癌(がん)かどうかの見当をつけます。

検査の目的

甲状腺の大きさ

甲状腺の大きさを測定します。バセドウ病や橋本病患者さんの多くは甲状腺が大きくなります。また、バセドウ病では治療とともに甲状腺が小さくなることがあります。病気を調らべたり、治療経過を観るためにも甲状腺の大きさを調べることは重要です。

「しこり(腫瘍)」の有無

甲状腺やその他の頚部に腫瘍がないかどうか調べます。実際、外からでは触れなかった腫瘍でも、超音波検査でなら発見できます。腫瘍の場所、大きさ、数を調べます。悪性腫瘍でなくても定期的に観察することにより腫瘍の大きさの変化を知ることもできます。

良性腫瘍か悪性腫瘍かの鑑別

超音波検査で腫瘍の境界線や形、内部の状態から良性か悪性かがある程度、判断できます。境界が不明瞭であったり、形が不整であったり、腫瘍内部が不均一であったり、小さな石灰化を伴っていいたりした場合は悪性腫瘍の可能性を考えて精密検査します。

以下の比較で、甲状腺癌の方が境界がはっきりしなくて、腫瘍の内部も均一でないことがわかります。

甲状腺「良性」腫瘍(濾胞腺腫)

甲状腺「悪性」腫瘍(乳頭癌)

 

血流の観察(カラードプラー法)

血流が多いか少ないかが判ります。腫瘍では良性腫瘍より悪性腫瘍の方が、血流が多くなります。また、バセドウ病 では病気の活動性が高いと甲状腺全体の血流が多くなります。

以下の図は、バセドウ病のカラードップラー法です。血流が非常に多くなっています。

バセドウ病のカラードップラー法

組織弾性イメージング法(エラストグラフィー)

病変部の硬さを超音波画像にカラーイメージとして描出します。腫瘍でも悪性な腫瘍ほど硬くなります。この検査で約90%の確率で良性か悪性か判定できます。

以下の図は甲状腺癌での組織弾性イメージの例です。硬い組織ほど青くなります。腫瘍がある部分は非常に硬く、癌(がん)の可能性が高いことがわかります。

 

超音波ガイド下穿刺吸引細胞診

超音波検査画像で見ながら細胞を採取し病理細胞診検査をします。大きな病変でも悪性度の強そうなところから、小さな病変部からでも確実に細胞を採ることができます。

腫瘍の中に確実に注射針(図中の赤色の点線)が挿入されています。

その他の頚部病変

炎症で腫れたリンパ節や、癌のリンパ節転移があるとリンパ節が多くなります。甲状腺の裏に副甲状腺といってカルシウム調節ホルモンつくる米粒ほどの副甲状腺が4つあります。これらリンパ節や副甲状腺も病変がないかどうか調べることができます。

超音波エコー写真の例

正常な場合と代表的な病気の場合の超音波エコー写真です。

正常

バセドウ病

橋本病

甲状腺のう胞

甲状腺良性腫瘍(濾胞腺腫)

甲状腺癌(乳頭癌)

細胞診・病理検査(甲状腺吸引細胞診)

検査の目的

「しこり」が良性か悪性かを調べるためにおこなう検査です。 甲状腺の「しこり」は触診と超音波検査でまず調べて、その後、癌を疑った場合に「しこり」にガン細胞がないかどうかを調べます。

検査の方法

採血検査と同じくらい細い針を甲状腺の「しこり」に刺して、注射器で陰圧をかけ、細胞を吸い取ります。吸い取った細胞をガラス板(プレパラート)の上にのせて、顕微鏡で観察し病理診断を行います。 採血検査とほぼ同じぐらいの痛みはありますが、安全に行うことができます。 下のように「しこり」を超音波画像でみながら行う方法と、超音波画像をみずに手で「しこり」を確認しながら行う方法あります。

超音波ガイド下吸引細胞診

針が適切な部位にあたっていなければ、悪い病変があっても正確な診断ができません。正確に診断するためには、的確に病変に針を刺して、そこから細胞を吸い取ることができるかが一番重要なポイントとなります。そこで、超音波画像をみながら病変部に針を刺します。これが超音波ガイド下吸引細胞診です。

触ってもわからないような小さな「しこり」や大きな「しこり」でも内部の一部をピンポイントに刺す場合に、非常に威力を発揮します。当院でもこの検査法を積極的に導入し、より正確な診断が可能となっています。午後でしたらご来院頂いた当日に超音波検査後にそのまま吸引細胞診を施行しております。

以下の図は超音波ガイド下吸引細胞診を行った際のエコー写真です。針先が甲状腺癌の疑いがある「しこり」に確実に刺さっていることがわかります。細胞検査で癌であることが判明しました。

検査の性格上、多少お待たせする場合もございますが、ご不明な点がありましたら、遠慮なくお問い合わせください。

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